1級実地試験のネットワーク工程表(計算)
平成23年度の実地試験問題を例にとり、ネットワーク工程表の計算を説明します。管理人は、2級実地試験の時もネットワーク工程表の問題が解けずに苦労しました。
色々調べた結果、次のようにネットワーク工程表に書き込む事で、計算が出来るようになりました。
ネットワーク工程表の計算でつまづいている方の参考になる事を願っています。
計算に間違いがあればご指摘下さい。
作図は、1級実地試験のネットワーク工程表(作図)を参照下さい。
(平成23年度の問題)
下記の条件を伴う作業から成り立っている工事のアロー形ネットワーク工程について,次の問に答えなさい。
1 所要工期は,何日か。
2 作業Gの所要日数が3日増えたとき,作業Mの最遅完了時刻は,何日遅れるか。
条件
1.作業A,B,Cは,同時に着手でき,最初の仕事である。
2.作業D及びEは,Aが完了後着手できる。
3.作業Fは,B,C,Dが完了後着手できる。
4.作業Gは,Cが完了後着手できる。
5.作業H及びJは,Fが完了後着手できる。
6.作業Ⅰは,E及びFが完了後着手できる。
7.作業Kは,Gが完了後着手できる。
8.作業Lは,Jが完了後着手できる。
9.作業Mは,H及びKが完了後着手できる。
10.作業Nは,Ⅰ,L,Mが完了後着手できる。
11.作業Nが完了した時点で,全工事は終了する。
12.各作業の所要日数は,下記のとおりとする。
A=3日, B=6日, C=5日, D=4日, E=7日, F=6日, G=4日,
H=5日, I=8日, J=5日, K=7日, L=4日, M=5日, N=5日
条件12の日数を作成したネットワーク工程表に書込み計算を行います
- 各作業の所要日数は,下記のとおりとする。
A=3日, B=6日, C=5日, D=4日, E=7日, F=6日, G=4日,
H=5日, I=8日, J=5日, K=7日, L=4日, M=5日, N=5日
- 問1の所要工期を求めます。
所要工期とは最早開始時刻を求める事で求まります。
最早開始時刻は、クリティカルパスと同じです。
ここでは最早開始時刻を 『□』 で現しています。
赤い線がクリティカルパスとなります。
結果、所要工期は、28日となります。
- 問2の最遅完了時刻は、最早開始時刻を求め、求まった所要工期からルートを戻る事で求まります。
ここでは最遅完了時刻を 『◇』 で現しています。
- 最早開始時刻と最遅完了時刻の特徴として、クリティカルパス上の最早開始時刻と最遅完了時刻は等しくなります。
次の図の赤い色の□とブルーの◇がクリティカルパス上の最早開始時刻と最遅完了時刻です。
- 問2では、作業Gの所要日数が3日増えたとき,作業Mの最遅完了時刻は,何日遅れるか。との質問となっていますので、
作業Gの所要日数が3日増えたときの最早開始時刻を求めます。
ここでは最早開始時刻を 『□』 で現しています。
図のように最早開始時刻は、29日となります。
さらに、クリティカルパスも赤色の線のように変わります。
- 最遅完了時刻は、最早開始時刻を求め、求まった所要工期からルートを戻る事で求まります。
ここでは最遅完了時刻を 『◇』 で現しています。
上記の最遅完了時刻をを求めます。
- 最早開始時刻と最遅完了時刻を同一の図に現すと次のようになります。
- 以上の結果を問2へ当てはめます。
問2 作業Gの所要日数が3日増えたとき,作業Mの最遅完了時刻は,何日遅れるか。との質問の結果は、24日-23日=1日となります。
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